「欠格要件」の確認~建設業許可申請を依頼する行政書士の選び方
申請準備段階から「欠格要件」をきちんと依頼者に説明・確認(チェック・ヒアリング)してくれていますか?
~建設業許可申請を依頼する行政書士の選び方
建設業許可の申請を行政書士に依頼する際、見積金額やスピードだけで選んでしまうと、後々大きなトラブルにつながることがあります。中でも特に重要なのが「欠格要件」のチェックです。
欠格要件とは
建設業許可には、申請者(経営業務の管理責任者や役員、個人事業主など)が一定の欠格要件に該当していないことが求められます。たとえば、
- 過去に建設業許可を取り消されてから一定期間を経過していない
- 一定の犯罪歴や処分歴がある
- 暴力団員等に該当する、または密接な関係がある
- 成年被後見人・被保佐人等で財産管理能力に関する一定の条件を満たさない
- 申請書類に虚偽の記載や重要事項の記載漏れがある
といったケースが該当する可能性があります。これらに該当する場合、どれだけ事業実績や技術力があっても、許可を取得することはできません。
なぜ「欠格要件の確認」が行政書士選びの重要なポイントなのか
建設業許可申請に不慣れな事業者様にとって、自分自身や役員が欠格要件に該当するかどうかを正確に判断するのは簡単ではありません。ここで行政書士の専門性が問われます。
良い行政書士は、依頼を受けた時点で次のようなプロセスを行います。
- ヒアリング — 経営者・役員の経歴、過去の処分歴、関連する法人の状況などを丁寧に聞き取る
- チェック — 聞き取った内容を欠格要件の各項目と照らし合わせ、リスクの有無を客観的に判断する
- 確認 — 必要に応じて公的機関への確認や追加資料の提示を求め、事実関係を明確にする
- 説明 — 欠格要件に該当する可能性がある場合、その場の雰囲気や依頼者の希望に流されず、「現時点では申請ができない」ことをはっきりと伝える
特に4番目の「はっきりと説明する」という姿勢は非常に重要です。なぜなら、欠格要件に該当する状態のまま無理に申請を進めてしまうと、
- 新規申請が不許可になり、時間と費用が無駄になる
- 更新申請の場合は許可取消となる
- 場合によっては虚偽申請とみなされ、より重い処分を受けるリスクがある
- 欠格要件が解消される時期や条件が分からないまま、事業計画に支障が出る
といった不利益を依頼者様が被ることになりかねません。
監督処分(行政処分)の例(法人・個人を特定する情報は伏せています。)
(許可取消)
法人Aの代表取締役が、暴力行為等処罰に関する法律違反により罰金刑に処せられ、刑の執行が終了した。 このことは、建設業法第8条第8号(欠格要件)に該当するものであるが、同社は同法第11条第5項に基づく届出を行わず、また、建設業許可の更新申請に当たり、欠格要件に該当しないと偽って更新の許可を受けた。 当該行為は、同法第29条第1項第7号に該当する。(許可取消)法人Bの代表取締役が、刑法の規定により罰金の刑に処せら れ、刑の執行が終了した。 このことは、建設業法第29条第1項第2号に該当する。(許可取消)法人Cの代表取締役が、刑法第204条傷害罪により罰金の 刑に処せられ、刑の執行が終了した。 このことは、建設業法第8条第8号(欠格要件)に該当するものであるが、同社は 同法第11条第5項に基づく届出を行わず、また、建設業 許可の更新申請に当たり、欠格要件に該当しないと偽って更新の許可を受けた。 当該行為は、同法第29条第1項第7号に該当する。(営業停止)代表者は、その業務に関し、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年 法律第137号)違反により、簡易裁判所において罰金刑の判決を受け、刑が確定した。 このことは、建設業法第28条第1項第3号に該当する(営業停止)法人Dは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第16条の2の違反により罰金刑に 処せられ、刑の執行が終了した。 このことは、建設業法第28条第3項に該当する。(営業停止)法人Eの役員は、その業務に関し、廃棄物の処理及び清掃に関する法律 (昭和45年法律第137号)違反により、簡易裁判所において罰金刑の判決を受け、 刑が確定した。 このことは、建設業法第28条第1項第3号に該当する※上記監督処分の例をご覧になって分かるように、欠格要件のチェックを怠ると、新規申請は不許可になり、時間と費用が無駄になるばかりでなく、許可を取得してからも営業停止、許可更新後の法令違反による許可取消等の行政処分にもつながりかねません。経営(企業存続)にも多大な影響をもたらします。細心の注意が必要です。
信頼できる行政書士に依頼するメリット
欠格要件をきちんと確認・説明してくれる行政書士に依頼することで、
- 不許可リスクを未然に防げる
- 該当する場合でも「いつ・どうすれば申請できるようになるのか」という見通しを早い段階で立てられる
- 結果的に、許可取得までの最短かつ確実なルートを選択できる
というメリットがあります。「とにかく早く許可を取りたい」というお気持ちは理解できますが、欠格要件を曖昧にしたまま進めてしまう事務所より、リスクをきちんと指摘し、必要であれば「今は申請できません」と明確に伝えてくれる行政書士の方が、長期的に見て信頼できるパートナーといえるでしょう。
まとめ
建設業許可申請の行政書士を選ぶ際は、以下の点を確認してみてください。
- 欠格要件について、事前にしっかりとヒアリングしてくれるか
- 該当する可能性がある場合、根拠を示しながら客観的にチェックしてくれるか
- 必要な確認作業を怠らず、不明点を明確にしてくれるか
- 結果として申請できない場合は、その理由と今後の見通しを誠実に説明してくれるか
当事務所では、ご依頼をお受けする前に欠格要件について必ず詳しくヒアリングを行い、該当する可能性がある場合は正直にその旨をお伝えしています。お客様に不要な時間・費用のご負担をおかけしないよう、誠実な対応を徹底しております。
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